警察官を辞めるのはもったいない?辞めたら後悔するってマジ?
警察官辞めたい…。
でも、周りからもったいないと言われる。
やっぱり辞めたら後悔するかな??
このようなお悩みにお答えしていきます。
はじめまして、ゆうやです。
この記事を書いているボクは23〜26歳まで警察官をしていました。
今回は元警察官のボクが、警察官を辞めるのはもったいない?辞めたら後悔する?という疑問にお答えしていきます。
警察官を辞めるか迷っている人はぜひ参考になさってください。
警察官を辞めるのはもったいない?
結論:もったいないなんて大ウソです。
理由は以下のとおり。
- 警察ではない人の意見だから
- 警察よりも良い仕事はたくさんあるから
- 不健康になるから
- 老けるから
それぞれ解説していきます。
警察ではない人の意見だから
まず質問です。
あなたに「警察官を辞めるのはもったいない」と言ってくる人は警察官ですか?
おそらく警察官ではない友人や家族、恋人ではないでしょうか?だとしたら、彼らの意見やアドバイスは無視してOKです。
なぜなら彼らは警察官の大変さを体験していないから。警察官の大変さは実際に働いた人じゃなきゃわかりません。
例えるならグルメ番組を見ているだけでは、グルメになれないのと同じです。
警察よりも良い仕事はたくさんあるから
現在、日本には約1万7000種類以上もの仕事があるとされているので、辛い思いをしてまで警察官を続けるメリットはないです。
実際、警察官を志望する若者は減っています。
たとえば北海道警察の令和4年度の倍率は2.7倍(男性A区分※)ですが、平成10年の倍率は25.3倍です。(参照:北海道人事委員会年報)
※A区分 | 大学などを卒業又は卒業見込みの者(高度専門士を含む。) |
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少子高齢化の影響もありますが、警察官の人気は落ちているのは確実でしょう。
不健康になるから
警察は不規則な働き方をするので、不健康になります。
ボクの知り合いだと、37歳と46歳という若さの警察官が、病気でこの世を去っています。
中国都市部にいたっては平均寿命43歳と言われています。(参照:中国都市部の交通警察官、平均寿命は43歳)
生きるために仕事をしているのに、仕事が原因で死んでしまったら元も子もないよね…。
老けるから
以下の画像は25歳のボク(左)と28歳(右)のボクです。
明らかに現在の方が若く見えますよね。しかも、よくみると昔のボクは肌もボロボロです。
もちろん警察官全員が老けるわけではないですが、健康に良くない働き方をしていることは間違いありません。
警察官を辞めたら後悔する?
ボクが警察官を辞めてから6年たちますが、一度も後悔したことはありません。
理由は以下のとおり。
- 規則正しい生活ができる
- プライベートが充実する
- 休日の呼び出しがない
規則正しい生活ができる
警察官時代は24時間勤務をしており、仮眠時間は3時間だけでした。
なので仕事が休みの日(非番)でも、なかなか寝付けないことが多かったです。
実際、警察官の中には不眠症で苦しんでおり、睡眠薬を手放せない人は多いです。
しかし警察を退職してからは、夜にぐっすり眠り、朝日で目覚めるという健康的な生活を取り戻せたので、辞めてよかったです。
プライベートが充実する
交番の警察官は3交代制で働くため、友人や恋人とスケジュールを合わせるのが難しいです。
また外出制限もあるので、旅行などで管轄のエリアから出かけるには、申請書類を提出しなければなりません。
なので休日を充実させにくく、ワークライフバランスが崩れがち。
警察を辞めてからは、このようなメンドウな手続きとは無縁の生活を送れるようになったので、辞めてよかったです。
休日の呼び出しがない
警察官のときは非番でも連絡が来ることがあるので、携帯電話は常に持ち歩き、連絡が来たら対応する必要がありました。
なので休日でも気が休まることがなく、ストレスを感じていました。
警察官を辞めてからは休日の呼び出しもなく、しっかりリラックスできるようになったので、辞めてよかったです。
警察官を辞めたくなった7つの理由【リアルな声】
ボクが警察官を辞めたいと思ったキッカケは以下のとおり。
- キツイわりに安月給
- メンタルが不安定になった
- 命の危険を感じた
- 市民から嫌われることが多い
- 上下関係がキツイ
- 外出制限がある
- 交際相手の身辺調査をされる
- 拘束時間が長い
それぞれ解説していきます。
キツイわりに安月給
警察官の年齢別平均年収は以下のとおり。
20~24歳 | 約430万円 |
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25~29歳 | 約570万円 |
30~34歳 | 約650万円 |
35~39歳 | 約720万円 |
40~44歳 | 約760万円 |
45~49歳 | 約820万円 |
50~54歳 | 約850万円 |
55~59歳 | 約840万円 |
60~64歳 | 約650万円 |
国税庁によると日本の平均年収は461万円なので、警察官は平均よりも年収が高いです。
しかし警察官は寿命を削って働いていますし、長時間労働をすることが多いです。
なので時給換算すると、それほど多くの金額はもらっていません。
病気になりやすい仕事でもあるので、トータルで考えると手元に残るお金が少ないのもデメリットです。
メンタルが不安定になった
警察は休日でも呼び出されることがあるので、心が休まることが少ないです。
実際、ボクは警察官時代に適応障害とうつ病になっています。
労働者安全機構の報告によれば、警察官のうつ病率は高いと言われており、上下関係がキビシイため、弱音を吐きにくい環境とも言われています。
同報告によれば、日本だけでなく海外でも警察官のうつ病率は高いとされているそう。
命の危険を感じた
警察官は凶器を持った相手に立ち向かうこともあります。
最近だと北海道の中央区で暴れていた若者を警察官が確保していましたね。
このような働き方を5年、10年と続けていけるのか考えとき、無理だと思ったのでボクは警察官を辞めました。
市民から嫌われることが多い
警察は感謝されることよりも、嫌われることの方が多い仕事です。
たとえば交通取り締まりをすれば、
- これくらい見逃せ
- 給料泥棒
と言われるのは当たり前。
こんなことが続くと、
- 自分のしている仕事は本当に正しいのか?
- 誰かの役に立っているのか?
と疑心暗鬼になってしまうんですよね。
しかも警察組織は上下関係がキビシイので、弱音を吐きにくい雰囲気です。
そんなこんなでストレスを溜め込んでしまい、ボクは警察を退職したのでした。
上下関係がキツイ
ボクは警察官から民間企業へ転職したのですが、警察は民間企業より上下関係がキツイと感じました。
なので仕事の悩みを気軽に相談できず、退職していく若手が多かったです。
もちろん警察の中にも優しい方はいます。たとえば警察学校の教官は良い人ばかりでした。
ですが現場に出ると「バカ」「アホ」「○ね」などの暴言を言う人がいたので、労働環境は最悪でした。
ただでさえ市民から嫌われる職業なのに、身内にも暴言を吐く人がいたら、メンタルを病むのは時間の問題です。
結局ボクはメンタルを病んで退職したのですが、ボク以外にも5人の若手が退職しました。
外出制限がある
先の内容でちょっとだけ言いましたが、警察官に外出制限があるので、管轄エリアから外出するには届出が必要です。
なので気軽にお出かけできず、休日も気が休まらないことが多いです。
交際相手の身辺調査をされる
警察官は交際相手の身辺調査を受けます。もしヤ○ザの家族と関係を持ってしまうと、捜査情報が流出するためです。
実際、女性警察官がヤ○ザに惚れてしまい、捜査情報を流出させてしまった件があります。
このような一件もあることから、警察官は恋愛でも制限があるのです。
余談ですが、ボクの知人は彼女と別れるか警察官を辞めるかの二択に迫られて、警察官を辞めています。
拘束時間が長い
拘束時間が長いのも、ボクが警察官を辞めたくなった理由の1つ。
これはあくまで一例ですが、ボクは交番勤務の警察官で、当直日の拘束時間は36時間を越えることもしばしば。(新人は仮眠なし)
場合によっては当直→非番→当直となり、翌日も拘束時間が36時間を超えることもありました。
月に換算すると480時間ほど拘束時間があり、めったにありませんが休日も呼び出されることがあります。
このような背景もあり、ボクは警察官を辞める決意をしたのでした。。。
警察官を辞めた後悔を最小限にする方法【4ステップで解説】
この記事をここまで読んでいる方は、今すぐ警察官を辞めたいと思っているでしょう。
しかし、いきなり警察官を辞めると後悔するので、まずは以下のアクションを試してください。
- 部署移動を希望する
- 仕事を休む
- 在職中に次の仕事を探す
- 失業保険をもらいながら転職活動
①部署異動を希望する
基本的に警察官は大変な仕事ですが、配属先によって大変さが違います。
なので辞めたいと思って突然辞めるのではなく、まずは部署異動をお願いしてみましょう。
信頼できる先輩や同僚にラクな部署を聞いて、その部署を希望してみるといいですよ。
②仕事を休む
疲れているときや、メンタルが弱っているときは正常な判断ができません。
夜中のテレビショッピングで、余計なものを買ってしまうのは、脳が疲れて正常な判断ができないからです。
不要なものを買うくらいなら良いですが、仕事を辞めるかどうかの判断するのは危険です。
なので警察官を辞めたいと思ったら、有給を使って最低でも1週間休むことをオススメします。
脳がリフレッシュして、正常な判断ができる状態になってから、辞めるかどうかの判断をしましょう。
③在職中に次の仕事を探す
ステップ②で辞めると決意したら、在職中に転職活動しましょう。
仕事を辞めてから転職活動すると、無収入になる焦りから、急いで転職先を決めてしまうからです。
また在職中の転職活動なら、無職で転職活動するよりも企業ウケが良いです。
例えるならAmazonでレビューの少ない商品よりも、レビューの多い商品がよく購入されるのと同じです。
在職中の人は、他社からも必要とされている人材と認定されるため、内定をもらいやすいです。
これまで6度の転職を経験しているボクの体感としても、在職中に転職活動した方が内定をもらいやすかったよ!
僕が使って良かった転職エージェント3選
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失業保険をもらいながら転職活動
ステップ③では在職中に転職活動することをオススメしましたが、今すぐ警察官を辞めたい人もいるでしょう。
そのような人は、失業保険をもらいながら転職活動するのも1つの手です。
たとえば傷病手当金と失業保険を組み合わせることで、最大で2年6ヶ月のあいだ国から給付を受けられます。
2年6ヶ月もあればプログラミングなどの専門スキルを身につけることもできるね!
警察官を今すぐ辞めて転職活動に専念したいとお考えの方は、以下の記事を参考にしてみてください。
関連記事:失業保険を2年6ヶ月もらう方法|ツラい仕事はさっさと辞めよう!
元警察官の人を優遇してくれる求人
この章では元警察官の人を優遇してくれる求人を紹介していくので、今後のキャリアを考える際の参考になさってください。
スポーツインストラクター
ボクの周りいる元警察官は、スポーツインスタラクターになる人が多いです。
ゴールドジムやジョイフィット、エニタイムフィットネスなど‥。
最近のフィットネスブームによって多くのジムがあるので、身体を動かすのが好きな方にはオススメです。
運送業
警察官はパトカーを運転するため、運転が得意な人も多いでしょう。
安全に荷物を届けることが重要視される運送業では、警察官としての経験は重宝されます。
業界的にも人材不足なので、転職しやすいのもポイント。
1人でコツコツ作業するのが好きな方にオススメの仕事です。
警備会社
ALSOKやSECOM、セントラル、全日警などの警備会社には元警察官が多いです。
聞いた話では、警察官から警備会社に転職すると出世が早いとのこと。
ボクが実際に勤務したわけではないので、本当かはわかりませんが、警備会社は元警察官の人を優遇してくれる求人の1つなのは確実です。
営業職
営業職も元警察官の人を優遇してくれる求人の1つです。
警察学校という過酷な訓練を乗り越えてきたガッツとハキハキと受け答えができる人柄は、営業で評価されやすいポイントです。
これらの特徴はソフトスキルと呼ばれるスキルでして、わかりやすくいえば“一緒に働きたいと思われる人”のことを言います。
ソフトスキルがあると、どの業界でもポテンシャル採用してもらえますが、特に人柄を重視する営業職からは優遇されやすいです。
探偵事務所
探偵事務所も元警察官の人を優遇してくれる求人の1つ。
警察学校でも捜査のイロハを学ぶので、刑事出身でない警察官でも優遇されやすいです。
- 浮気調査や人探し
- ストーカー調査
- いじめ調査
- 盗聴器発見
- 企業調査
など業務の種類は多いです。
綾野剛主演「日本で一番悪い奴ら」のモデルとなった稲葉さんも、北海道の札幌市で「いなば探偵事務所」を経営されています。
自動車教習所の教官
自動車教習所の教官も元警察官の人を優遇してくれる求人の1つ。
警察官として交通ルールを学んできた経歴と、安全運転を心掛けてきた実績は自動車教習所でも重宝されるでしょう。
IT系
警察官とIT系の職種は全然ちがう業界ですが、ボクはIT系へ転職しました。
ボクが警察官からIT業界への転職を決意した理由は以下2点からです。
- 2030年には、最低でも41万人のエンジニアが不足する
- これから伸びる業界なので高年収が期待できる
上記理由からIT業界に転職することを決めたのですが、この選択は正解でした。
警察官時代は年収400万円ほどでしたが、現在は600万円ほど稼げるようになりました。しかも警察官時代よりもラクです^^:
プログラミングスキルを身につけるのは大変ですが、一度身につけたスキルは一生モノなので、興味のある方は転職先の候補に入れてみてはいかがでしょうか。
関連記事:【無料アリ】未経験でも受講可能なプログラミングスクール
結論:警察官を辞めて後悔したら再受験すればいい
今回は以下の疑問にお答えしました。
- 警察官を辞めるのはもったいない?
- 辞めたら後悔するってマジ?
結論は、警察官を辞めるのはもったいなくないし、後悔もしていないとお伝えしました。
もし後悔しても再受験すればOK。
ボクの知人も一度警察官を辞めてから再受験して合格していました。
本記事でも説明したとおり、警察官の倍率は減少傾向です。なので“誰でもなれる”とまでは言いませんが、なりやすい職業になりつつあります。
関連記事:警察官は誰でもなれるけど離職率が高いからやめとけ。
P.S.警察官を辞めることを他人に相談する必要はない
この記事を読んだあなたは、警察官を辞める気持ちが強いはず。それなら警察官を辞めることを家族に相談する必要はないです。
なぜなら警察官を体験していない人には、警察官のツラさは理解できないからです。
だから『もったいない』『後悔する』と言い、あなたに考え直すようにアドバイスするわけです。
ですが警察官を続けて体調を崩しても、他人は責任をとってくれません。
だから自分が信じた道を進むべきです。
今の日本には1万7,000以上の仕事があるので、必死で警察官にしがみつく理由などありません。
最終的に判断するのはあなた次第ですが、この記事をここまで読んでいる時点で答えは出ているんじゃないかと…。
というわけで今回は以上です。
最後までご覧いただきありがとうございました!
関連記事:警察官は楽すぎ?離職率が高いのはどうして?元警察官が徹底解説!
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