「もう無理だ、このまま勢いで退職してしまおう」
そんな衝動に駆られたことはありませんか？
私自身も、警察官を適応障害とうつで退職したときはまさにそうでした。
深く考える余裕もなく、ただ「今の環境から逃げたい」という思いだけで辞めてしまったのです。
その後は実家に引きこもり、配管工やリゾートバイトなど職を転々としながら、「あのときもっと冷静に考えていれば…」と後悔したこともあります。
一方で、環境を変えたからこそ得られた新しいチャンスもありました。
実際に私は転職支援サービスを活用してキャリアを立て直し、今では管理職として働きながら年収700万円を実現しています。
このように、勢いで退職は「良かった」と感じる人と「後悔した」と悩む人に分かれるのが現実です。
では、その違いはどこにあるのでしょうか？
本記事では、筆者自身の体験も交えながら、勢いで退職して良かったケース・後悔したケースの違いを解説します。
さらに20代・30代・40代・50代の年代別に後悔しない判断基準を紹介します。
「辞めたい衝動に駆られているけど、このまま決断していいのか？」と迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
勢いで退職しても「結果的に良かった」と振り返る人には共通点があります。
ここでは筆者の体験も交えながら、その代表的なケースを紹介します。
退職を考えるきっかけの多くは、心身の不調です。
私自身も警察官時代、適応障害とうつを発症し、体調を犠牲にしながら働き続けていました。
勢いで退職したことでプレッシャーから解放され、睡眠や食欲が戻ったのは大きな救いでした。
勢いで辞めた直後は不安が強いものの、その後に自分のキャリアを見直す時間が得られるのはメリットです。
実際に私は配管工やリゾートバイトなどを経て、最終的にはWEBデザイン企業に入り、そこからキャリアの方向性をつかむことができました。
環境を変えたからこそ新しい選択肢に出会えたのです。
上司や同僚との関係が原因で退職を考える人も少なくありません。
私も以前、職場でのパワハラや行き違いに悩み続け、「この環境にいては成長できない」と感じていました。
退職によって人間関係のストレスが一気になくなったことは、前向きに再スタートを切る力になりました。
勢いで退職がプラスに働くのは、環境を変えることで改善が見込める課題があった場合です。
体調や人間関係など、自分では解決が難しい問題を抱えているなら、思い切った決断が功を奏することもあります。
一方で、勢いで退職したものの「やめなければ良かった」と後悔する人も少なくありません。
私自身も実家に引きこもった時期や、求人詐欺に遭った経験から強く感じたことがあります。
ここでは後悔につながりやすい典型的なケースを解説します。
最も多い後悔は、お金の準備がないまま辞めてしまうことです。
家賃や生活費が数か月で底をつき、アルバイトで食いつなぐしかなくなると焦りが募ります。
私も退職後に貯金が尽きそうになり、計画性のなさを痛感しました。
一時的な怒りや不満で辞めても、次の職場で同じ問題に直面する可能性があります。
本当の原因が自分のスキル不足やコミュニケーション課題にある場合、環境を変えても根本解決にはなりません。
辞めた後に「さて何をしよう」と考えるのは危険です。
特に30代以降はブランクが長引くほど転職活動が難しくなります。
私は一度、事前の準備をしないまま退職し、空白期間が長引いたことで書類選考すら通らない時期がありました。
勢いで辞めること自体が悪いのではなく、計画や準備がゼロの状態が後悔につながります。
衝動を行動に移す前に「生活資金」「スキル」「転職先の目処」を最低限整えることが重要です。
「勢いで退職」が良い結果になるかどうかは、年代によって大きく変わります。
ここでは20代から50代まで、それぞれの特徴と判断基準をまとめました。
20代は社会経験が浅いため、キャリアの軌道修正がしやすい時期です。
私自身も20代のときに退職を繰り返しましたが、第二新卒枠や未経験歓迎の求人に応募できたことで再スタートできました。
30代は即戦力が求められるため、準備不足の退職はリスクが高まります。
私も30代前半に退職したとき、空白期間が長引き、求人選択肢が一気に狭まった苦い経験があります。
40代になると転職市場でのポジションは限られます。
私の周囲でも、勢いで辞めたものの再就職先が見つからず、フリーランスや顧問業に切り替える人を見てきました。
50代の勢い退職は、経済的な影響が最も大きくなります。
再雇用や契約社員への道はありますが、正社員での再スタートは難易度が高いのが現実です。
勢いで退職を考えるときは、自分の年代に応じたリスクと可能性を正しく理解することが、後悔しないための第一歩です。
「勢いで退職」そのものよりも、辞め方を誤ることで後悔やトラブルにつながるケースが多くあります。
ここでは特に避けたいNG行動を紹介します。
最も避けるべきは無断欠勤からのバックレです。
損害賠償のリスクは少ないとはいえ、社会的信用を大きく失います。
私の知人にも勢いで飛んでしまった人がいましたが、次の転職活動で「職歴を正直に言えない」という壁にぶつかっていました。
退職の手続きにおいて引き継ぎ資料を残さないのはNGです。
後任や同僚に迷惑をかけるだけでなく、最悪の場合「最後まで無責任だった」という評価が残り、今後の人脈に影響します。
PCや制服、社員証などの社有物を返却せずに辞めるのも大きなトラブルにつながります。
意図的でなくても「モラルの低い人材」と見なされ、推薦や紹介が受けにくくなります。
無計画に辞めてしまい、収入が途絶えたままカードローンや高金利の借入に頼るのも危険です。
精神的にも追い込まれ、冷静な判断ができなくなってしまいます。
退職理由は人それぞれでも、最低限のマナーと計画性を守ることで「後悔しない退職」に近づけます。
「勢いで辞めたい」と思った瞬間に衝動で動くのではなく、最低限の行動を取ることで退職を前向きな転機に変えられます。
ここでは具体的なステップを紹介します。
まずは3〜6か月分の生活費を確保することが大前提です。
家賃・食費・光熱費・通信費などの固定費を見直すだけでも、必要な貯蓄額は大きく変わります。
退職前に自分のスキルや経験を振り返り、履歴書・職務経歴書にまとめましょう。
私は求人詐欺に遭った経験から、「応募前に職務経歴を整理しておくこと」の重要性を痛感しました。
書類を早めに整えることで転職活動をスムーズに進められます。
退職を決める前に、求人サイトや転職エージェントでどんな選択肢があるのかを把握しておきましょう。
特に20代なら第二新卒枠、30代以上なら業界内の横移動など、現実的なルートを知ることが安心材料になります。
収入がゼロになるのを防ぐために、副業やスキル学習を退職前から少しずつ始めておくと安全です。
私はリゾートバイトで生活費を浮かせながらプログラミングを学び、その後のキャリアにつなげることができました。
感情的な判断を避けるために、友人・家族・キャリア相談サービスなどに話を聞いてもらいましょう。
客観的な意見を取り入れることで「勢い」だけで動かずに済むケースがあります。
勢い退職を「ただの逃げ」で終わらせず、次につながるスタートラインに変えるためには、このような具体的行動が欠かせません。
勢いで退職すること自体が悪いわけではありません。
実際に筆者も「健康を取り戻せた」「新しいキャリアのきっかけになった」と感じた一方で、貯金不足や準備不足で後悔した時期もありました。
今回紹介した内容を振り返ると、後悔しない退職には以下のポイントがあります。
「辞めたい衝動」は誰にでも訪れます。しかし、後悔するかどうかは勢いではなく事前の備えと判断基準にかかっています。
この記事をきっかけに、自分にとってベストな選択を冷静に見極めてください。
アリ。ただし実務スキル・資格・ポートフォリオを短期で作れる計画が前提。第二新卒求人を早めに当たると空白期を短くできる。
家計負担や役職要件で難度は上がる。業界内の横スライドや職種近接の転職を狙い、退職前に書類・面談まで進めるのが安全。
過激な表現。実際に危険なのは無計画×固定費高止まり。逆に固定費を圧縮し、転職の目処を立てていればリスクは大きく下げられる。
三浦 祐也（Miura Yuya）
元警察官 → 現・BtoB化学素材営業マン／キャリア系SEOブロガー
20代で警察官を辞めた当時、 「この先どうすればいいのか」「自分は何に向いているのか」まったくわからず不安ばかりでした。
そんな中で、無料でAIが適職を診断してくれるアプリASSIGNを利用したことが転機でした。
このように自分の強みや適性が明確になり、「方向性を言語化する」手助けになりました。
さらに、第二新卒エージェントneo
やジェイックのような 経歴に不安のある人に特化したエージェントに相談する中で、具体的なキャリア像がクリアに。
求人の紹介をせず親身に相談に乗ってくれる、ポジウィルキャリアも有効でした。
当サイトは、そうした自分の経験と、発信活動を通じて寄せられた相談をもとに 「キャリアに迷う人が、自分なりの答えを見つける手助けになれば」と思って運営しています。
